BOOKS ランキング&今週のおすすめの一冊 2024/3/19放送
BOOKS ランキング&今週のおすすめの一冊 2024/3/19放送
2024.03.19
毎週火曜日9時20頃から、RKCラジオの「とさこちラジオ」で放送しているBOOKSランキング!

3月19日に放送した内容をご紹介します
 
『3月19日放送 BOOKSランキング!TOP10』
🔻ランキング🔻※3月13日付
                
1位 週刊朝日101年史 
    「週刊朝日101年史」プロジェクト 著 <朝日新聞出版> 初登場




2位 話す力 心をつかむ44のヒント
      阿川佐和子 著 <文藝春秋>




3位 変な家
      雨穴 著 <飛鳥新社>



                               
4位 新しい戦前 この国の“いま”を読み解く
      内田樹 著 <朝日新聞出版> 

      

5位 パンどろぼう
      柴田ケイコ 作 <KADOKAWA> 



     
6位 しんがりで寝ています
      三浦しをん 著 <集英社> 初登場




7位 成瀬は天下を取りにいく
      宮島未奈 著 <新潮社>
  




8位 シャーロック・ホームズの凱旋
      森見登美彦 著 <中央公論新社> 




9位 うちのピーマン
      文 川之上英子・川之上健 / 絵 柴田ケイコ <アリス館> 



   
10位 戦国武将を推理する
        今村翔吾 著 <NHK出版> 初登場



 
『今週の初登場作品!』
今週のランキング初登場!

「週刊朝日101年史」 「週刊朝日101年史」プロジェクト 著 <朝日新聞出版>

大正11年(1922年)2月に創刊した週刊朝日。1950年代には100万部超を発行して“国民雑誌”とも言われたが、2023年5月末で休刊。本書は通巻5843号から選りすぐった表紙や記事、名物企画、また担当編集者だけが知る好評連載の秘話も多数掲載。

「しんがりで寝ています」 三浦しをん 著 <集英社>

同衾するほど愛しいピカチュウのぬいぐるみや、すくすくと育つ観葉植物との日々。玄関の柱に巣を作るハチとの闘い、近所に住む家族との交流、EXILE一族に対する深い愛。笑いあり、ときどき涙あり(?)2019年6月号から約4年分の雑誌「BAILA」での連載に、書き下ろしを加えた全55編、三浦しをんワールド全開の最新エッセイ集。

「戦国武将を推理する」 今村翔吾 著 <NHK出版>

直木賞作家が8人の戦国武将をプロファイリング!三英傑(信長、秀吉、家康)から、著作『じんかん』の主人公・松永久秀や『八本目の槍』の石田三成まで、8人の英雄たちの素顔が浮かび上がる。彼らは何を目指し、何に賭け、何に心動かされたのか。今村流推察で解き明かす。
『今週のおすすめの一冊』
お梅は呪いたい」 藤崎翔 著 <祥伝社文庫>



怖いのはちょっと苦手なのですが、「涙と笑いのオカルトハートフルコメディー」のキャッチコピーに惹かれて読んでみました。

よくありがちな黒髪の日本人形の「お梅」は、戦国大名の妻の嫁入り道具でしたが、当主も世継ぎも次々に亡くなってしまうため、呪いの人形と恐れられ木箱に封印され、500年もの間陽の目を見ることがありませんでした。

そしてこの令和の時代に、古民家の解体で再びその姿を現したのです。人間を呪い不幸にすることに歓びを感じるお梅はさっそく、不気味なおかっぱ頭の人形にもかかわらず自分を進んでもらってくれた底辺ユーチューバー男子を呪いにかかります。

しかし、体を弱らせるために発した瘴気(しょうき)は全く効かず、負の感情を増幅させる念を送ると、なぜかテレビが勝手についてしまったり、500年という時の流れを感じずにはいられません。

そしてこのユーチューバーに、夜中に部屋の中を徘徊する心霊動画を撮られ、その動画がバズってしまい、呪うどころか喜ばれてしまいます。なかなか思い通りにことが運ばないことに苛立ちを感じ、家に泥棒が入ったことをきっかけに、お梅はユーチューバーの家から逃げ出します。

次にお梅をもらってくれたのは、失恋して半ば自暴自棄の女性。けれどたまたまお梅のせいでついたテレビ番組を見たことで、乳がんの早期発見に繋がり、これまた呪うどころか感謝されてしまいます。なんとか人間を呪う!という意気込みで色々な人間に近づきますが、やることなすことすべて裏目に出てしまい、出会う人たちはなんだか幸せになっていくのです。

けれど、お梅と出会った人々は少なからず問題を抱えていて、お梅の呪いたい一心のとんちんかんな行動が、偶然にも一歩を踏み出すきっかけとなります。いったん外に出ると、猫に追いかけられたり走っているところを人間に見られそうになったり、作中にも少し登場しますが、さながら映画の「トイストーリー」を地で行っているお梅に、真剣になればなるほどこちらは笑いがこみ上げてきます。

読み終える頃には、「お梅ちゃん、頑張れ~!」とエールを送りたくなること間違いなし、こんな日本人形は初めてです。物語には「呪う」という言葉がとめどなくでてきますが、そんなことはなく読み終えた後は幸せな気持ちにさせてくれます(笑)

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