第2回 「七面鳥と感謝祭」
第2回 「七面鳥と感謝祭」
2023.11.22
大阪府藤井寺市出身、高知県中土佐町在住の松下昇平さん。水曜コラム「大野見と七面鳥」は、毎週水曜日に更新予定です。

第2回目の今回は、「七面鳥」について執筆してもらいました!


※内容は2023年11月時点での情報です
今回は「七面鳥」についてお話させていただきます。

その前に・・・11月17日から19日に開催された第52回ふるさとまつり中土佐町ブースで出店していました。



たくさんの方にお越しいただきまして、この場もお借りして・・・本当にありがとうございました!連日早めの完売になってしまい、食べていただけない方も…本当にすみませんでした。

皆さまから暖かいお言葉をたくさんいただき、本当に励みになりました。
  
改めて本題に。七面鳥は日本ではあまり馴染みのない食材です。スーパーや飲食店でも手軽に食べることのできない食材で、そもそも七面鳥を食べる食文化が日本にはありません。

そんなこともありイベントの出店を通して、「しまんとターキーの炭火串焼き」という形で、まずはひとくち食べていただきたいという取り組みをしております。今回のふるさとまつりでは「初めて食べた」という方もたくさんいらっしゃり、嬉しい気持ちでいっぱいでした。



日本では馴染みのない七面鳥ですが、世界では認知度の高い食材のひとつです。中でもアメリカではThanksgivingという大きなイベントがあり、祝日となっています。

日本語では「感謝祭」と言われていますが、400年前までさかのぼる歴史があり、当時のイギリスからの移民とアメリカ先住民との間で、「収穫の恵みに感謝の気持ちを表す食事会」として開催されたことがきっかけと言われています。

その「食事会」に七面鳥の丸焼きが登場します。アメリカ大陸には野生の七面鳥がいて古くから食べられていました。その歴史は数千年前までさかのぼることができ・・・そのお話は改めて詳しく。

このThanksgivingという日は、毎年11月の第4木曜日に設定されていて、この日は家族みんなで集まり食事をするということが一般的。この日一日で、約4000万羽の七面鳥がアメリカ全土で消費されると言われています。



あまりに消費量が多いことから、七面鳥へ感謝の気持ちを表す儀式として、毎年2羽の七面鳥がホワイトハウスを訪れ、アメリカ大統領から感謝の気持ちを伝えられるという公式セレモニーがあります。ぜひ「ホワイトハウス 七面鳥」と検索してみてください。この2羽の七面鳥は食べられることなく、大学や研究機関で余生を過ごすことになるそうですよ。

近年日本でよく耳にするブラックフライデーという言葉は、この感謝祭の翌日のことを指しています。感謝祭の日は家族みんなで集まり、七面鳥を食べながら家族でのんびり過ごし、翌日の金曜日は家族みんなで買い物に行く・・・ということから、アメリカの商売が黒字になるという意味でブラックフライデーと言われています。(人が溢れ、忙し過ぎるという暗いイメージからのブラックという意味も含まれているそうです)

この感謝祭という日は、日本のお正月に似ている部分があり、おせち料理など食文化としてその季節ごと、その風習ごとで食べられるものとして愛されています。

そんな七面鳥、日本でもまったく歴史がない訳ではなく、日本での七面鳥の歴史も300年前から始まります。日本での歴史がその後、高知県中土佐町大野見にも繋がっていきます。

次回もお付き合いいただければ、嬉しいです。
松下昇平
高知県中土佐町在住、大阪府藤井寺市出身。1988年3月9日生まれ。
2017年、中土佐町大野見地域で60年続く七面鳥生産の仕事に魅力を感じ中土佐に移住。
「大野見と七面鳥」について様々な角度、形で学び、発信しています。
コラムは毎週水曜日更新予定!
 
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