全国の料理人から注文殺到!塩杜氏・銀象のこだわりの完全天日塩
全国の料理人から注文殺到!塩杜氏・銀象のこだわりの完全天日塩
2024.03.20
調味料と聞いてまず思い浮かぶのが「塩」



高知でその塩づくりに魂を込める若き職人を井手上恵アナウンサーが取材しました!



※2024年3月18日放送
※掲載している内容は取材当時の内容です
※価格は全て税込み金額
『高知で完全天日塩を手がける「塩杜氏」のこだわりの塩』
人の生活に欠かせないのが!そんな塩には、大きく分けて4つの種類があるのを知っていますか?

①海水を電気分解して塩を取り出す「精製塩」
②海水を天日干し、もしくは煮詰めて作る「海塩」
③海水が長い年月をかけて岩状に固まった「岩塩」
④塩分濃度のとても高い湖で作られる「湖塩」



日本にはそうした塩が世界中から集められていて、様々な形で4,000種類以上が流通していると言われます。その種類の多さに驚きです…!



高知にも塩づくりに魂を込める若き職人がいます。土佐湾が目の前に広がる高知県土佐市で、塩作りの工房を構える塩杜氏の銀象(ぎんぞう)さんです。



2021年の独立後、工房で作られる「完全天日塩」が、全国の料理人からの引き合いが絶えない、いま注目の職人です。





ちなみに「完全天日塩」とは海塩の一種で、燃料などの熱を使わず太陽や風など自然の力だけで作られる塩の事を指します。

そんな銀象さんの塩作り。必要なものが…



そう、100%の海水です。しかし銀象さんが作る塩は他とはちょっと違う点があると言います。他の工房は海から海水をくみ上げますが、こちらでは地下から海水をくみ上げているそうです。



地下からくみ上げた海水を特別に試飲させてもらった井手上アナ。





普通の海水と比べると若干塩分が薄いのが特徴なんです。



えぐみもなく、柔らかい味わい。



続いて案内されたのは、海水を濃くする設備がある場所。



塩づくりは最初、濃い海水を作ることから始まります。



銀象さんが作る塩は完全天日塩。シャワーのように海水を天井から降らせて、ゆっくりと流す間に風と太陽にあたってちょうど良い濃さの海水になるそうです。



こだわりの海水と太陽。自然の力だけで作り上げる銀象さんの塩作り

次に案内されたのは、銀象ソルトを育てるハウスです。



ハウスの室温は32度!真夏並みの暑さです…!



中には156箱の木箱が。この一つ一つがいわゆる「塩の畑」



太陽の熱でゆっくりと海水を蒸発させて塩を作っていきます。



海水に含まれるミネラル・カリウム・マグネシウムなど83種類以上の成分が、少しずつ結晶化していくことで深みのある味わいの塩に。

春先の時期だと結晶化するまで2~3週間かかるそうです。

『オーダーメイドの塩だからこそ出せるオリジナルの味わいと形』
銀象さんの塩にはもう一つの特徴が。それが「オーダーメイドの塩づくり」です。



結晶の大きさ・形・味のバランス・溶け方、それぞれを熟練の技でオーダー通りに仕上げていきます。

塩づくりの工程は基本的には3つ。



まずは、木箱の海水を混ぜる作業を、太陽が昇って沈むまで365日(!!)続けます。手で海水を触ると塩分濃度、水の温度が分かるそう。まさに匠だからこそ成しえる作業です。

次に、海水の継ぎ足しです。乾いたら薄める作業を繰り返していきます。水の入れ方やタイミングでも塩の結晶は変わると言います。

3つ目は、窓の開け閉め。4つある窓を開け閉めすることで、空気の流れでハウス内の温度・湿度をコントロールしていきます。

一年中つきっきりで育てなければいけない完全天日塩。手間がとてもかかっているんですね。



塩に向き合うこと3か月、収穫間近の木箱を見せてもらいました。





大きな粒でオーダーされた塩。大きな粒と小さな粒の結晶が2種類入っています。キラキラと輝く姿はまるで宝石のよう…✨



あとは「にがり」という、塩の結晶が出来た後に残った水分を取り除いたら塩の完成です。



そして天日塩には旬があることも教えてくれました!



夏は塩が一番育つ時期ですが、美味しいのは「冬」!冬の塩はゆっくりと育っていくので、狙った味にコントロールしやすいそうです。





作る時期によって味わいが変わるそうで、銀象さんの塩には製造期間が記されています。自分好みの季節を見つけるのも楽しそうですよね!



そして漁師さんからオーダーを受けて作っていたのが…



宿毛市の特産「直七」を使った塩



直七は旨味がすごく出るそうです。すっぱさとしょっぱさと旨味が絶妙なバランスのこの塩は、特に白身魚によく合うそう。これは食べてみたい…!





オーダーメイドの注文で入るのは「味」だけではありません。



ディスプレイ用の塩のオーダーも!きれいな正方形の塩はとても神秘的…!塩の美しさの表現方法をシェフと銀象さんで考えた結果、この形が生まれたそうです。塩は銀象ソルトで一番細かい粒子の塩が使われています。



手作業で結晶を見事な正方形に形成していく技術もすごいですよね…!!

そしてこのハウスで一番手間がかかっているという塩を見せてもらいました。



一見、他の木箱の塩と変わらないように見えますが…なんと岩塩プレートならぬ海塩プレート!?



岩塩プレートを海の塩で作っているというから驚きです…!!海塩プレートを作っているのは世界中でおそらく銀象さんだけなんだそう。



この一枚にどれくらいの時間がかかっているのか聞いてみました。



2年経っても完成まではまだまだなんだそう…!(最低でもあと2年はかかるとのこと…!)

気の遠くなるような時間と手間を惜しまず、オーダーにできる限り応えたい!という銀象さんの熱い思いが伝わってきます。



『塩で変わる素材の味わい!銀象さんのこれからの思いとは』
こだわりいっぱいの銀象さんの塩。その味わいの違いをトマトで検証してみました!



ミート(肉用)・フィッシュ(魚用)・スタンダード(野菜用)の3種類。



まずはスタンダード(野菜他)から。



スタンダードは野菜の旨味をしっかりと味わえる味わい。



続いてはフィッシュ(魚用)を。





スタンダードよりしっかりと塩気が感じられるのがフィッシュの特徴です。実は高知野菜にはフィッシュの相性が良いんだとか!





味の濃い高知の野菜の美味しさに負けず、さらに旨味を引き出してくれるのがフィッシュ(魚用)の特徴です。

最後にミート(肉用)を試食。



粒が大きい分、塩の風味を一番感じられるのがミート(肉用)





同じ天日塩でも、結晶の大きさ、濃さによって全く違う味わいが感じられるのが銀象ソルトです。

塩作りの奥深さを教えてくれた銀象さんにこれからの目標を聞いてみました。











日本の高知で作っている「銀象ソルト」の存在を伝えていきたいと、力強く語ってくれた銀象さん。若き職人の熱い思いとこだわり、そして惜しみない手間が詰まった完全天日塩。ぜひ一度食べてみて欲しい逸品です。





【銀象ソルト】
〒781-1154 高知県土佐市新居129−1
〈TEL〉088-881-7372 
〈販売場所〉高知龍馬空港2階ICHIBA、高知大丸5階Loka、道の駅・土佐和紙工芸村 等
〈販売価格〉オープン価格のため、店舗によって変動します
 ※高知県内での参考目安価格
 ・スタンダード25g 620円
 ・ミート・フィッシュ 各20g 800円程度

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