和菓子のはなし ~『棹菓子(さおがし)』のはなし~
和菓子のはなし ~『棹菓子(さおがし)』のはなし~
2026.05.07
和菓子の魅力、美味しさを、創業元禄初年(1688年)西川屋老舗・池田真浩さんと楽しくお伝えしています。

今回紹介するのは、棹菓子(さおがし)ついて!!



※2026年5月時点での内容です

★5月7日の放送はこちらから
『静岡のお茶と土佐のユズを使った和菓子の由来は…?』
山々の緑が一層色濃く、清々しい季節になりました。いよいよ新茶の季節!
ということで池田さんが今回紹介してくれたのはお茶を使ったお菓子『掛川から土佐へ』



色合いもとっても素敵ですよね。

細長い棒状の形をした「棹菓子(さおがし)」は三段重ねになっていて、下から蒸しケーキのような「浮島」、真ん中が「羊羹」、そして一番上が山芋などを使った「軽羹(かるかん)」が重ねられています。

一番下の深い緑色をした浮島には、静岡県の掛川茶をたっぷりとブレンドしてい ます。そして一番上の真っ白な軽羹には、土佐特産の爽やかな柚子の皮が散らされています。

高知では柚子を使ったお菓子はたくさん見ますが、そこに敢えて静岡の掛川のお茶を合わせているのが、このお菓子のポイントですと池田さんが教えてくれました。

その謎の鍵はこのお菓子の「名前」にあります。
お菓子の名前を菓銘と言うそうですが、『掛川から土佐へ』という菓銘は、遠州掛川から土佐へ移った、山内一豊公に由来しているそう。

一豊公は、遠州掛川から、ここ土佐へと移ってきました。
山内家第十八代の山内豊秋氏の著書に、まさに『掛川から土佐へ』というタイトルの本がありますが、その中にこう綴られているそう。
「掛川と聞くと、ハッとします。私はそこに第二の故郷を感じます。それは先祖の 山内一豊が、壮年末期の十年を此地で過し、人生最後の躍進を遂げた由縁によるものでしょう」

この山内一豊公の歴史のストーリーになぞらえて、掛川のお茶と土佐の柚子を一つに合わせたのがこのお菓子だったんですね。
『和菓子は五感の芸術』
池田さん曰く、「和菓子は五感の芸術」と言われるそう。
見た目の美しさや、味、香り、舌触りを楽しむのはもちろんですが、残る一つ「聴覚」でも味わうことができるんです!

お菓子の菓銘を耳で聞いて、「どうしてこういう名前なんだろう?」と歴史や情景に想像を膨らませる。これこそが和菓子ならではの奥深い楽しみ方です。

また、「切り分けて食べる」というのも棹菓子の良いところ

さらに「このお菓子はなんでこういう名前なんだろう?」なんていう話をしながら食べてるのも楽しいですよね。もし詳しく知っているお菓子だったら、「このお菓子の名前はね…」なんてうんちくを語りながらワイワイ食べるのも良いかもしれません。

切り分けて食べる棹菓子、ぜひ五感の様々な切り口で楽しんでみてください。

次回の放送は6月4日の予定です。お楽しみに。
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