和菓子のはなし ~創作和菓子『KAKI au fromage』のはなし~
和菓子のはなし ~創作和菓子『KAKI au fromage』のはなし~
2025.10.08
RKCラジオで毎月第1木曜日の午前10時35分頃から放送している「和菓子のはなし」

和菓子の魅力、美味しさを、創業元禄初年(1688年)西川屋老舗・池田真浩さんと
楽しくお伝えしています。

今回紹介するのは、新商品創作和菓子・KAKI au fromageついて!!



※2025年10月時点での内容です

『ちょっと冒険!?柿を使った新作が斬新!』
池田さんが「今日はちょっと冒険です」と言って持ってきてくれたのが秋の果物の定番・柿を使った新作「KAKI au fromage」



「KAKI au fromage」は3つの層が重なり合っていて、ケーキやムースみたいな見た目!
和菓子にも「段物」といって、異なる素材を重ね合わせる技法があるそうです。

この『KAKI au fromage』も3種類の素材を重ね合わせていて、一番上の層は白あんの羊羹。明るい柿色に色を付けされていて見た目も華やか♪
一番下の濃い柿色の層は、柿のペーストを練り込んだ柿羊羹。中には干柿のスライスも入っています!

そして真ん中の白い層が変わり種!なんとクリームチーズ入りの錦玉羹(きんぎょくかん)!
錦玉羹とは、寒天菓子の一種で、砂糖や水飴を溶かして固めた和菓子のこと。

ふくよかな柿の味わいを白あんのコク深さが支えて、そこにクリームチーズの爽やかさが重なった今までに無い和菓子に仕上がっています。和菓子にクリームチーズという斬新な発想

池田さんが干柿にクリームチーズを入れたおつまみから着想を得たそうです★
『海外の素材も取り入れてきた和菓子の意外な歴史』
このように洋風の素材を取り入れた和菓子は「ネオ和菓子」と呼ばれたりするそう。実は和菓子は昔から海外の素材や製法を野心的に取り入れてきたんだとか。

例えば饅頭や羊羹はお坊さんが仏教の修行で中国に渡った時に持ち帰ってきた食べ物から派生したと言われているんです。

他にも海外の素材や製法を取り入れている和菓子はあるそうで、愛媛県の松山タルトという和菓子。これは松山藩主・松平定行公が長崎で海上警備の役目に就いていた時に、ポルトガル人から教わったとされています。
またカステラや金平糖も、戦国時代にヨーロッパからやってきたキリスト教の宣教師がもたらしたもの。どちらも今や和菓子として定着していますよね。

昔から和菓子職人は精力的に色々な素材や製法を取り入れ続けて、和菓子を進化させてきたんですね…!

和菓子にはまだまだ秘めたる可能性や魅力がありそうです。

クリームチーズを柿羊羹と組み合わせて作られた創作和菓子『KAKI au fromage』
皆さんもぜひ新しい秋のおいしさを楽しんでみてください。
『西川屋の豊穣祭10月末まで開催中』
10月末まで開催されている「西川屋の豊穣祭」ではイモ・クリ・カボチャなど秋の味覚がたっぷり!人気の栗菓子も充実しています。

栗の甘露煮を入れた『栗もなか』、四万十栗の濃厚な味わいが楽しめる『四万十栗きんとん』、刻み栗の載ったお団子『豊穣だんご』などなど、秋を思いっきり満喫してみてはいかがでしょうか!

次回の放送は11/6(木)です。お楽しみに! 
 
  • X
  • Instagram
関連記事
イチオシ!グルメ
記事ランキング
おすすめ
TOP